江戸川区 西葛西 日本糖尿病学会「糖尿病専門医」

西葛西駅前糖尿病クリニック

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内分泌疾患による糖尿病


本日は内分泌(ないぶんぴつ)疾患による糖尿病のお話をしようと思います。

◾️糖尿病の成因分類

糖尿病は成りたちによっていくつかの種類に分類されます。「1型糖尿病」、「2型糖尿病」、「その他の特定の機序、疾患によるもの」、そして「妊娠糖尿病」があります。

①1型糖尿病

自己免疫異常やウイルス感染等により膵臓からインスリンが出なくなってしまうため、血糖値が上昇してしまいます。
治療にはインスリン注射が必須となります。

②2型糖尿病

遺伝、生活習慣(食べ過ぎ、運動不足、肥満)等が原因となり、インスリンが出にくくなったり、インスリンが効きにくくなることによって、血糖値が高くなります。治療としては、食事療法、運動療法、薬物療法(内服薬、GLP-1、インスリン)があります。

その他の特定の機序、疾患によるもの

遺伝子異常、他の病気に伴う高血糖、他の病気の治療薬に伴う高血糖などが挙げられます。
具体的には、
膵外分泌疾患、内分泌疾患、肝疾患、薬剤、感染症、免疫機序によるまれな病態など
となっております。

④妊娠糖尿病

ブログ「妊娠と血糖値の関係」(2023年7月31日)をご参照ください。

今回はこの中の内分泌疾患による糖尿病についてお話をさせていただきます。

◾️ホルモンとは

図1:血糖値に影響を与える内分泌臓器 ホルモンとは、体の様々な機能を調節し生命機能を維持する伝達物質です。 主に内分泌臓器(図1)でつくられ、血流に乗って標的器官へ運ばれます。 ホルモンの分泌が多すぎたり少なすぎたりすると、様々な身体異常を来してしまいます。
各々のホルモンの名称と働きに関しては、別の機会でブログや診療案内ページ(作成中です)で紹介させていただきます。


◾️血糖値を下げるホルモン、上げるホルモン

図2に記載した通り、血糖値は生命維持のために不可欠であるため、血糖値を上げるホルモンは多く存在します。 インスリンが唯一の血糖値を下げるホルモンとなります。図2:ホルモンと血糖値の関係

◾️血糖値を上げる可能性のあるホルモン

⚫︎脳下垂体
成長ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン(副腎皮質を刺激して副腎皮質ホルモンを分泌させる)が増加すると、インスリン抵抗性(インスリンが効きにくくなる)を獲得して血糖値が上がりやすくなります。

⚫︎甲状腺
甲状腺ホルモンが増加すると、代謝が良くなり、腸からの糖の吸収が早まります。

⚫︎膵臓
グルカゴンという血糖値を上げるホルモンを作りすぎてしまうグルカゴノーマという腫瘍があります。

⚫︎副腎
副腎皮質からのコルチゾール、アルドステロン、副腎髄質からのカテコールアミンが増加すると、インスリン抵抗性(インスリンが効きにくくなる)を獲得して血糖値が上がりやすくなります。

ホルモンが上昇したときの病名と、その病気の特徴は図3に示します。

図3:血糖値を上げる可能性のあるホルモンと病気

ホルモン 病 気 臓 器 特 徴
成長ホルモン 先端巨大症 脳下垂体 手足、口唇、鼻が大きくなる、おでこや顎が出っ張ってくるなどの特徴がある。
コルチゾール クッシング症候群 副腎皮質
脳下垂体
顔が丸くなる、中心性肥満(腹部肥満、手足細い)などの身体的特徴がある。
※身体徴候のない、サブクリニカルクッシング症候群という疾患もあります。
カテコールアミン 褐色細胞腫
パラガングリオーマ
副腎髄質
交感神経節
血圧や脈拍を上昇させる。
アルドステロン 原発性アルドステロン症 副腎皮質 高血圧、低カリウム血症
甲状腺ホルモン 甲状腺機能亢進症 甲状腺 脈拍上昇、体重減少、手の震え等
グルコガン グルカゴノーマ 膵臓 グルカゴンを多く作る腫瘍


◾️主な検査・治療手順

初発の高血糖や従来の糖尿病治療で血糖値が上昇してきた場合に、身体徴候の確認や、採血項目の確認(電解質等)を行い、内分泌疾患が疑わしい場合は、ご説明の上ご希望いただければ検査をさせていただきます。 検査には採血・尿検査、画像検査(エコー、CT、MRI、シンチグラフィー)、ホルモン負荷試験があります(図4)。 図4:主な検査/治療手順

①採血または尿でのホルモン検査

朝食抜き、午前中来院、30分安静後の採血が一番安定して評価できる(ホルモン基礎値と表現します)ため、検査前にそのようにご案内させていただきます。

②画像検査

①で異常あり→そのホルモンの標的臓器自体の異常があるかどうかをチェックするため、画像検査が必要となります。その場合、甲状腺や腹部エコーは当院で可能ですが、CT、MRI、場合によってはシンチグラフィー検査や他の総合病院や大学病院に依頼させていただきます。
①で異常なし→ホルモン異常の可能性は低いため、特に画像検査を行わずに薬剤調整や栄養指導等で糖尿病治療を継続となります。

②ホルモン負荷試験

例えば副腎から出る副腎皮質ホルモンは、脳下垂体の副腎皮質刺激ホルモンによって、分泌刺激を受け調節を受けている関係となります。 副腎腫瘍がありコルチゾール(副実皮質ホルモン)が出過ぎている場合は、副腎皮質刺激ホルモンの分泌調節を無視して勝手にコルチゾールを産生してしまっています。 その場合、コルチゾールを抑えるホルモンを注射で投与しても、コルチゾールが減らない状態となります。
このように、ホルモンの生体調整システムを使って、異常な状態かどうかを判定する検査がホルモン負荷試験となります。 原則ホルモン負荷試験は、大学病院、総合病院などでの入院検査が必要なものとなりますが、ごく簡単なホルモン負荷試験の一部は当院でも対応していく予定です。大学病院、総合病院に紹介が必要な際には、紹介の手配をさせていただきます。

顔貌・体格の変化に患者さんご本人が気づいたり、医師が気づいたり、血糖値の治療経過で内分泌疾患が発見される場合があります。
内分泌疾患の治療にて血糖値が大幅に改善する方もいらっしゃいます。
何か気になることがありましたら、いつでもご相談ください。
ご来院をお待ちしております。


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