プラス10分運動をしよう
4月から新生活で忙しくなった方、もともと運動習慣がない方、運動不足になってはいないでしょうか?
まとまった時間運動ができない、週末だけ何とか頑張るとしようか。
夏に向けて暑くなって来たから、運動始めるの難しいな。
そのような方も多いと思います。
本日はモチベーションupにつながる運動の話をしたいと思います。
プラス10分運動をすると、糖尿病に良いことや体に良いと聞いたことはありますでしょうか?
【プラス10分の効果】
以前はウォーキングなどの有酸素運動は20~30分連続して行わないと脂肪が燃えない、意味がないと言われてきました。
現在は10分間という短時間の運動も効果的であるとの報告が色々とされるようになってきました。
10分のウォーキング=1000歩と言われています。
アメリカで最大7年間の前向き研究をしたところ、65歳以上の女性の糖尿病リスクが、ウォーキングの歩数が1日に1,000歩増えると6%減少し、2,000歩増えると12%減少したと言われています。
文献:Walking May Reduce Type 2 Diabetes Risk for Adults 65 and Older(カリフォルニア大学サンディエゴ校 JAN-20,2022)
Associations of Daily Steps and Step Intensity With Incident Diabetes in a Prospective Cohort Study of Older Women: The OPACH Study,(Diabetes Care JAN-17,2022)
また別の大規模調査で、1日に4,000歩しかない人に比べ、8,000歩の人は全原因による死亡のリスクが51%減少するということも報告されています。
1日の歩数を1,000歩増やすごとに、全死亡や心血管疾患の発症および死亡のリスクが低下することも分かりました。
文献:Higher daily step count linked with lower all-cause mortality (米国立がん研究所 MAR-24,2020)
Association of Daily Step Count and Step Intensity With Mortality Among US Adults (Journal of the American Medical Association MAR-24,2020)
毎日10分間、日常歩行にプラスしてウォーキングをしてみる、バス停を1つ手前で降りる、ラジオ体操をする、家で椅子から立つ・座るをする「ながらスクワット」など、 日々の生活の10分を有効活用いただければと思います。
【運動の注意点】
水分:しっかり水分補給をしないと熱中症が心配な季節です。こまめな水分補給がお勧めです。
靴:スニーカー、運動靴がお勧めです。サンダルだと足裏や爪を痛める可能性があります。
低血糖予防:インスリン注射やSU薬を服用の方は低血糖に注意が必要です。ブドウ糖を携帯しましょう。
運動は食後に行いましょう:食後30分から1時間くらいがもっとも血糖値が上昇する時間帯のため、食後30分あたりの時間帯で運動することがお勧めです。
逆に食前に運動をすると、食前に低血糖になったり、食欲が増して食事を摂りすぎる可能性があり注意が必要です。
また、下記のように体の状態によっては、運動を禁止/制限がある場合があります。
<運動療法を禁止あるいは制限した方がよい場合>
・血糖値が極端に高いとき(空腹時血糖値≧250mg/dl、尿ケトン体中等度以上陽性)
・網膜症が進んでいるとき
・腎不全の状態にあるとき
・重い心臓の病気(心筋梗塞など)
・重い肺の病気のとき
・足の壊疽(えそ)があるとき
・高度の糖尿病性自律神経障害があるとき
・感染症があるとき
・骨・関節の病気があるとき
主治医に運動制限に該当するか確認をしてから運動されることをお勧めします。
【私の話】
2019年(前勤務先に電車通勤):平均9254歩/日
2020年(コロナで車通勤に変更):平均7299歩/日
2021年:平均6720歩/日
2022年:平均7022歩/日
と減り、この3年で4㎏くらい体重が増えてしまいました。
開院月の5月は平均6550歩/日と減ってしまい、これではいけないと思い6月から昼休みにウォーキングを始めました。
今月は歩数が平均8002歩/日と増え、これから体重を減らしていけたらと思っております。
6月末から当院オリジナルTシャツを着て西葛西駅周辺をウォーキングしております。
見かけましたらお気軽にお声がけください。
ブログをご覧の皆様も涼しい時間を選んで短時間でも運動ができると良いですね。